【グッドニュースは眠らない︕第1回】
独断偏見予測︕2024年は「学び直し」が加速する年になるか。
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◆技術革新が進む社会で「学び直し」が不可欠となる︖
「学び直し」が、私たちの暮らしに浸透する理由は3つ考えられる。1つ目は「IT社会の進展とAIの伸長」だ。急激な技術革新が進む今のような社会では、身に付けた知識や技術が一生涯にわたって役に立つことはまずない。常に技術革新によるビジネスモデルの変化にさらされる中で、働き方はもちろん、暮らし方を変えていかなくては存在すら出来なくなる。その結果、充分な報酬を得て、豊かな人生を送ることができなくなる恐れがある。
そうした中、関心を集めているのが、AI(人工知能)が人間の能力を超えるシンギュラリティ(技術的特異点)が起こるとされる2045年問題。AIが出現させた社会が新たな暮らし方やルール―を生み出す。人類社会の異常な迄の加速度的な進化が「学び直し」を不可欠なものにする。 -
◆超長寿社会の到来で注目を集める「学び直し」とは︖
2つ目が「超長寿社会の到来」だ。ランダ・グラットンが書いた「ライフシフト」を基にすると、2007年に日本で生まれた赤ちゃんは、なんと107歳まで生きる可能性が50%もある。半数の日本人が100年を超えて生きるという、これまで想像すらできなかった超長寿社会が出現する。
そこでも問題となるのが「学び直し」だ。100年も生きることになれば、学生時代に学んだ知識や技術だけでは一生メシが食えなくなるのは当然のこと。新たな知識や情報を得ながら、長き人生を豊かに過ごすための「学び直し」が不可欠となるのだ。 -
◆漠然とした未来への不安が引き起こす「学び直し」に注目︕
3つ目が「漠然とした未来への不安」だ。頻発する異常気象やITやAI社会の進展が引き起こす、未来の見えない暮らしは、一生涯にわたって安心、安全に暮らせるだろうかという不安をかき立たせる。そこで、そうした不安を取り除き安心、安全に暮らすための「学び直し」への関心が高まってくるはずだ。
今、人類が長きわたって築き上げた科学文明の基礎が揺らぎ始めているようだ。進化を続けてきた人類に「学び直し」の時が来ている。